アメリカで出産。保険は?病院は?必要な準備は?いつ何をどうしたら良いのか。分からないことがいっぱい。日本との違いに戸惑う方もいれば、出産自体初めての方もいるかと思います。私も初めての妊娠・出産をハワイで経験しました。その時のことをまとめたので、誰かの参考になれば幸いです。
妊娠発覚までにすること
保険に加入
これは絶対外せません。ないと大変なことになります。実費だと、HMSA・HMAA等は$600/月ぐらい。個人で加入する場合は、アメリカに来たばかり、会社を辞めたばかり等特別な事情がない限り、1年に1回、決められた時期 (Open Enrollment Period)大体11月∼1月以外は加入ができないところも注意です。既に入っている方も保険によって妊娠がカバーされるか、加入後何か月以上経っていないと適用されない等もあるので、事前に調べておくと安心です。
葉酸(プレナタル)サプリの摂取
妊娠前から葉酸入りのサプリを飲んでいました。葉酸は英語で"Folic acid"または"Folate"。"Prenatal"とは妊娠中の女性を指しますが、妊活中から(女性向けのマルチサプリなので、妊娠関係なく飲んでもOK)飲むことが推奨されています。アメリカで人気のものはこちら
Nature Made Prenatal with Folic Acid + DHA, Prenatal Vitamin and Mineral Supplement
毎日1粒。めっちゃ大きいですが、慣れます。最初の受診時に先生にそのまま飲み続けるように言われ、長いことお世話になりました。
検査薬
妊活中には排卵検査薬や(Ovulation Test)・妊娠検査薬(pregnancy test)を使っていました。CVSなどの薬局や、walmart・Targetなど割とどこにでも売っています。
妊娠したかも?となった後、自宅で検査薬で確認してから病院へ連絡しました。
保険プランの確認・産婦人科予約
アメリカは病院代が本当に高いので、自分の入っているプランでどれだけカバーされるのか確認が必要です。私は、保険証を見ながらサイトで見てみても自分のプラン内容がよく分からなかったので電話で問い合わせをしました。アメリカは、保険によって掛かることのできる医者が異なるので、保険会社に電話した時に産婦人科医(OBGYN)の紹介も一緒にお願いしました。(保険会社のサイトから調べることも可能です)
検診内容・費用
(全て私の場合です。保険や病院によって異なります)
定期検診
定期健診は全14回。
基本内容は、尿検査・身体測定・血圧測定・赤ちゃんの心拍確認・触診。
+でエコー・血液検査・予防接種・糖尿病検査・内触診等があることも。
検診ではほぼ費用はかからず、血液検査など特別なことをした時のみ自腹が発生。トータルで$100ぐらいでした。
初期<1st Trimester>
日本では1~4ヵ月(0~15週)を初期、アメリカでは1~3ヵ月(1~13week)を1st Trimester と言います。初期の検診は1ヵ月ごとに1回。
初診で問診表を書くので、自分と夫の情報はすぐ書けるようにまとめておくとよいかと思います。私の場合、自身・親族の既往歴(これまでかかった病気)が分からなかったので事前に調べておくとスムーズです。
初診時に内膣エコーをして、予定日を教えてもらいました。初回で分かることに驚きましたが正確で、我が子はこの時に聞いた予定日丁度に生まれました。
OK・NG行動は、「運動OK!大きな魚は良くないよー、サプリは続けて飲んでね」ぐらいの軽い感じ。アメリカを感じました。
ちなみに検診でエコーをしたのは1・2回目の2度のみ。なにか異変がない限り、出産までエコーやりません。びっくり。エコーの写真は1枚(計2枚)もらえますが、診察中お願いしてみたらケータイでの撮影許可もらえたので、動画撮りました。
母子手帳
アメリカでは一般的ではないようですが、日本人を多く見ている先生なので母子手帳の存在は知っていました。持参すれば身体測定・血圧の記入はしてくれるとのこと。日/英記載のあるものを日本で購入し(問い合わせましたが、ハワイの領事館ではいただけませんでした)、検診の際に持参。書いてもらえない所は自分で記録をとることにしました。
本の楽育まんてん堂でも購入可能。
予防接種の記録なども付けられるので、あった方が便利だと思います。
出生前診断
2回目の検診時に、出生前診断(エコーと血液検査で胎児の発育や染色体異常といった先天性疾患がないかを調べる検査・医師による診断)を行うか聞かれました。ちょっと戸惑いましたが、こちらでは大多数の方が受けている・保険も適用されるとのことだったので、受けることに決め、予約を取ってもらいました。
中期<2nd Trimester>
日本では5~7ヵ月(16~27週)を中期・安定期、アメリカでは4~6ヵ月(14~26week)を2nd Trimester。中期の検診も1ヵ月ごとに1回。
基本内容に加え、後は質問があればどーぞ。という、スーパー早く終わるスタイルでした。エコーは前述したようにもちろんなし。希望して料金を払えばエコーを見せてくれる施設があるらしいです。
検診6回目(妊娠27週)に糖尿病の検査を行いました。すごいオレンジ色の激甘微炭酸ドリンクを一気飲みして一時間ほど待機、採血をする流れ。待ち時間の間に、搾乳機に関してのプリントと、分娩予約(35週までに)、小児科医、妊婦クラス、ツアー(今はonlineのみ)、T-dap(3種混合ワクチン)についての説明があったので、それらを調べてたらすぐでした。
電動搾乳機は、アメリカの保険に入っていれば基本無料で貰えるとのことで、私は"Medela"という会社のものを注文。病院にプリント提出した数日後、メデラから電話が来て情報確認された後、2日ぐらいで届きました。
自分で購入したら、なんと定価$260!ありがたい。
後期<3rd Trimester>
日本では8~10ヵ月(28~39週)を後期、アメリカでは7~9ヵ月(27~40week)を3rd Trimester。ここから35週まで2週に1回。35週以降は1週間に1回。
36週までに産院(Kapiolaniの場合、産婦人科と別棟にある)を予約して分娩(Delivery)費$372を支払っておくよう言われました。
36週(臨月)に久々の内診を行い、頭が下にあると確認。菌の検査もしました。
37週、正産期になると陣痛が5分間隔になる、我慢できない痛み or 破水したら、3階にある産院にいくよう言われました。悩んだら電話してもよいとのこと。
出産時の麻酔はするかも事前に聞かれました。私は希望しましたが、その場で決めても良いそうです。
内診グリグリとかいう不穏ワードをネットで見ていたので怖かったのですが、最後までありませんでした。
定期健診時以外の連絡方法
定期健診以外の時、特に診察時間外、主治医と連絡が取れる方法を確認しておいた方が良いです。私の場合、”Physician's exchange”という登録している医師に繋いでくれるサービスの番号をもらいました。救急車を呼んだりする程ではないけど、これは救急に行ってみてもらった方が良いのか?判断が付かない時に連絡して指示をもらうことができました。
マタニティ・ベビーグッズ準備
準備したものについては、こちらの記事でまとめています。
<準備中>
出産
夜中に破水してそのまま病院へ。救急の入り口から入り”delivery(分娩)に来た"と伝え、そのまま救急の部屋で診察、赤ちゃんの心拍を確認。ここから英語漬けです。
部屋へ移動して(出産もこの部屋でした)準備。夫も同室で待機。
陣痛促進剤を打ったり、麻酔を入れてもらったり。この麻酔いつでも良いとのことでタイミングに迷いましたが、陣痛が起きてから1時間程我慢してみてからお願い。5分程で痛みから解放されました。2度ほど麻酔を追加してもらいましたが本当に痛みを感じなくて、陣痛も分からないほど。快適でした。
お産が近づいてきたときに産婦人科の先生がチェックに何度か来て、病院に来てから14時間後に出産となりました。麻酔のおかげで出産時もその後の処理も痛みなし。
入院
出産後休憩をはさみ入院する部屋へ移動。そこからはバタバタでした。ひっきりなしに看護師さんがきて様子をチェック。「10段階でいくつの痛み?」と毎回聞かれました。数時間おきに痛み止めをもらってもズキズキ…優しい看護師さんはホッカイロのような温かくなるパックを持ってきてくれました。なんでも聞いてみた方が良いです。
部屋にあった搾乳機で母乳を採取したのですが…びっくりしたのが搾乳機の洗い方。どこで洗えばいいか聞くと、「そこの洗面台で洗ってペーパータオルで拭いといて」と。手洗い用の石鹸+水道水+ペーパータオルの哺乳瓶を新生児に?!カルチャーショックを受けました。
夕方出産して2泊して午前中に退院。実質1日半の入院。その間に保険の方から電話が来たり、アメリカの出生届を書いたり、小児科医の先生が娘の検診にきたり(事前に担当医になってほしいと面談を行いました)、一瞬の出来事でした。
まとめ
妊娠から出産まで色々なことがありました。日本でだって、何が起きるか分からないのに英語だと余計に不安でした。何度か救急(ER)にも行きました。だって心配だったんだもん。出産・入院時の自分に余裕がない時の英語漬け…辛かった。でもなんとかなりました。こちらの先生はたぶん、良い意味でも悪い意味でも適当です。気になること、聞きたいことがあったらガツガツ行った方が良いです。頑張れ!